エピソード 今までで一番おいしい魚は「鯛」

創業して3、4年経ったころ、80歳くらいのおじいさんが「私は車に乗るのが一番の楽しみなんだけど、警察に行ったら『このメガネでは免許更新ができないです』と言われた。せめてもう1回、免許の切り替えができないだろうか?」と来店されました。

日本の運転免許証(ブルー)

お客様の視力測定…ギリギリ

視力測定の結果、更新視力にギリギリの状態であり、不安もあったのですが、「メガネ・補聴器を通じて、お客様の豊かな生活に貢献したい」という私の思いもあり、メガネ屋としてできる限りのことを一生懸命にさせていただきました。

そのメガネができ、「十分に睡眠を取って、天気の良い日の午前中に行かれると、良い結果になると思いますよ」と付け加え、メガネをお渡ししました。

免許更新の結果は?

それから1週間後、竹で編んだ籠にヒノキの葉っぱを敷き、間人で獲れた大きな鯛を乗せ、「あなたのお蔭で無事に免許更新をすることができました。とても嬉しいです。ありがとう」と、そのお客様がお礼に店に来てくださいました。

「豊かな生活に貢献したい」という私の願望を叶えさせてくれたばかりか、「ありがとう」の言葉だけでもこちらは嬉しいのに、お礼まで頂戴して恐縮するとともに、大変感動しました。

一番おいしい魚

その夜、これまで食べたタイの中でも一番美味しいと味わいながら、家内共々喜んでいただきました。この経験は、お客様の満足と、社員の自己成長の満足、それらを繋ぐ大きな感動が体験できた出来事として、又「メガネ屋冥利に尽きる」出来事として、今も時々思い出しております。

頂いた「鯛」は、「豊かな生活に貢献しタイ」というご褒美に、大きな感動となって、変わりました。